慶応4(1868)年7月17日 天皇が詔書を発し、「江戸」が「東京」に
華やかで、濃密な大都市・東京。わたしたちが知る今日の姿になる前は「江戸」と呼ばれる小さな漁村でした。「江戸」は河口という意味です。12世紀後半、江戸氏によって城が築かれ、街ができました(江戸氏は、この地の名前をとって江戸と名乗ったそうです)。1630年代までに、江戸の人口は15万人になりました。小さな漁村は世界一の大都市になり、1721年には100万人が住んでいました。17世紀、徳川幕府が開かれ、江戸は日本の中心地となりました。200年以上、江戸は「徳川時代」と呼ばれる平和な時期を満喫しました。1868年、江戸幕府は倒れ、10月、明治天皇は東京に移り、江戸城を皇居としました。「江戸は東日本で一番の都市であり、四方から物が集まる地である。自らがその政治をみるべきであり、以後江戸を東京と呼ぶこととする」と宣言しました。この詔書によって、江戸は東京と名前を改め、行政を担う江戸府は「東京府」となりました。当初は「東京(とうけい)」と呼んでいたようです。