二代目となる現在の駅舎は、関東大震災の翌年の1924年(大正13年)に竣工した東京都内最古の木造駅舎です。1945年(昭和20年)4月14日太平洋戦争下の空襲により駅舎に直撃弾を受けるも全て不発で、焼失を免れました。また、5月24日、25日の「山の手空襲」では、青山通りや表参道は焼け野原となりましたが、原宿駅は奇跡的に被害を免れました。神様が守ってくれたのでしょうね。トレードマークとも言える中央の八角塔や英国風のハーフティンバー洋式がレトロな印象の建物で、原宿のシンボルとして長年親しまれてきました。原宿は、「竹の子族」に「ロリータファッション」、時代時代の若者文化の発信地として多くの人々をひきつけてきた街、そうした時の流れを見つめ続けてきたのが大正時代に建てられた駅舎でした。
しかし、防火地域である駅周辺の建物に求められる耐火性能を満たしていないため、2020年に開催される4年に1度の国際的スポーツ大会の開催後に解体されることが決定しました。2020年3月21日(土)から現在建設中の新駅舎と新ホームの供用が開始されます。ただ、JR東日本によりますと、防火地域の基準に適した材料を用い、現駅舎のデザインを再現した建物を同じ場所に建て直す予定とのことです。