目次
- 1 夏場の海氷面積比較 1980年代 対 2012年
- 2 北極の海氷面積の縮小とともに、氷が薄くなっている
- 3 コロナで排出減でも… 大気中のCO2濃度、過去最高 417・1ppm
- 4 こんなに北極の海氷が減っている 面積が小さくなっているだけでなく氷が薄くなっている
- 5 北極海がなかなか凍らない
- 6 北極海氷面積 最小レベル
- 7 衛星観測が始まった1979年からの10年ごとの海氷の減少 毎年9月
- 8 1999年から2014年までの段階的な氷床の変化
- 9 2002年の北極の夏
- 10 夏場の北極・南極の海氷面積、最小レベル
- 11 北極の氷、かなり融解
- 12 ヨーロッパアルプスの氷河も100年間で激減
- 13 北極海の海氷面積の推移
- 14 北極海の海氷が最小
- 15 北緯80度以北における最高気温が観測
- 16 南極で初の20度超え
- 17 北極圏スバールバル諸島で、史上最高気温
- 18 2100年までにホッキョクグマ絶滅
夏場の海氷面積比較 1980年代 対 2012年
北極の海氷面積の縮小とともに、氷が薄くなっている
北極点付近の氷の厚さは、8年間で 2m から 50cm 近くまで 薄くなりました。また、ベーリング海峡(アラスカのスワード半島と、東シベリアのチュクチ半島との間にある海峡) 付近の海氷は、すっかり溶けてしまいました。
コロナで排出減でも… 大気中のCO2濃度、過去最高 417・1ppm
CO2濃度の世界の指標の一つとなっている米海洋大気局(NOAA)のハワイのマウナロア観測所の5月のデータで、昨年より2・4ppm増加しました。大気中のCO2は季節変動があり、植物が成長する夏には吸収されて減るため、北半球の夏前にピークを迎える。大気中のCO2濃度は産業革命前は約280ppmだったが、2014年にマウナロアで初めて400ppmを突破。毎年2ppmほどの増加が続いている。気温上昇を2度未満に抑えるには、450ppm程度に抑える必要があるとしている。
こんなに北極の海氷が減っている 面積が小さくなっているだけでなく氷が薄くなっている
北極海がなかなか凍らない
北極海氷面積 最小レベル
衛星観測が始まった1979年からの10年ごとの海氷の減少 毎年9月
1999年から2014年までの段階的な氷床の変化
地球温暖化の結果、海氷が溶けて大幅に縮小しているのがわかります。1970年代後半以降、北極の海氷は10年に12%のペースで後退しており、そのペースは2007年以降さらに悪化しています。北極の海氷の減少が進んでいる原因は「フィードバック・ループ」と呼ばれる現象です。薄い氷は厚い氷よりも太陽光の反射率が低いため、熱は氷の薄い場所でより海水に吸収されます。そして、熱が吸収されるとさらに氷が薄くなりますます海水が温まるのです。また、薄い海氷は厚い海氷よりも平らなため「メルトポンド」とよばれる水たまりが表面にできやすく、そのために太陽光をより吸収して、海水を加熱します。こうして溶けた海氷は、海水となり移動します。その結果、私たちが海面上昇の問題に直面することは間違いないです。今後50年で海面が3メートル上昇する可能性があるそうです。
2002年の北極の夏
かなり氷が減少していますが、今年2020年と比較すると、ずっと多いですね。
夏場の北極・南極の海氷面積、最小レベル
北極の氷、かなり融解
2020年の7月に北極海を覆っていた海氷は、1979年に人工衛星による観測が開始されて以来、どの年の7月よりも少なかった。これにより、北極海が氷のない夏を迎えるという避けがたい未来に向けて、また一歩進んだことになる。北極海の海氷は毎年、長く暗い冬の間に海面が凍って拡大する。その面積は3月に最大約1500万平方キロメートルに達し、北極海のほぼ全体を覆い尽くす。氷は夏の間に解けてゆき、最も小さくなるのは9月だ。1980年代の7月には平均で、米国やカナダの面積にほぼ匹敵する約980万平方キロメートルが氷に覆われていた。対して今年の7月、北極海を覆う海氷の面積はわずか720万平方キロメートルだった。1979年以降、北極海の氷は毎年平均7万平方キロメートルずつ縮小しており、逆に大きくなったことは一度もない。2035年までに、北極海の夏の氷は完全に失われる可能性が高いという。
ヨーロッパアルプスの氷河も100年間で激減
左の白黒写真が100年前の氷河の状況です。
北極海の海氷面積の推移
北極域の海氷面積の7,8,9月(夏季)の平均値の推移をみると、1979~2012年の期間にわたって北極域の年平均海氷面積は減少し、その減少率は10年あたり3.5~4.1%の範囲にある可能性が非常に高いことを示しています。
北極海の海氷が最小
海水も温まっていて、現在、北極海の海面水温は、この時期の平均を5℃以上も上回っています。このため海氷の融解が進んで、その面積は1979年の衛星による観測が始まって以来の最小記録となっています。国立雪氷データセンターによると、15日(水)の北極海の海氷面積は751万平方キロであったようです。これは、これまでの日最小記録が観測された2011年7月15日よりも、33万平方キロも少ない面積なのだそうです。さらに20日(月)には、北極海のロシア沿いの海氷が完全に消えたと伝えられています。
こうした記録的高温に加え、北極海の氷の融解をさらに加速しかねない、ある顕著な現象が起きています。巨大な雲が渦を巻いているのが見えます。これは「北極低気圧」と呼ばれるものです。元々この低気圧はシベリア上空にありましたが、北東進して北極海に到達し、急速に発達しました。Severe Weather Europeの記事によると、この低気圧の中心気圧は一時968hPaまで下がったとのことです。これは2012年に観測された966hPaに続き、北極低気圧の観測史上2番目に低い気圧のようです。この猛烈な低気圧が高波や強風を発生させることによって、北極海の海氷をさらに解かす可能性が出ています。
北緯80度以北における最高気温が観測
カナダのヌナブー州で21.9℃を観測しました。
南極で初の20度超え
2020年2月14日、南極で観測史上最高となる20.75度の気温が観測された。南極の気温が20度を超えたのは初めて。史上最高気温はシーモア島で観測された。
北極圏スバールバル諸島で、史上最高気温
北極圏にあるノルウェー領スバルバル諸島で7月25日、史上最高気温の21.7度を観測した。これまでの記録は、1979年に観測された最高気温21.3度。最新の報告書「2100年のスバルバルの気候(Climate in Svalbard 2100)」によると、1971~2017年で3~5度の気温上昇が観測されており、特に冬の気温上昇が最も高くなっている。同諸島での2070~2100年の平均気温は、温室効果ガスの排出量に応じて7~10度上昇するとみられている。
2100年までにホッキョクグマ絶滅
海氷の減少によりホッキョクグマが餌のアザラシを狩れる時間が減り、体重が減ることで餌がない期間を生き残る可能性が低くなっている。解けた氷が再び凍り、狩りに出られるようになるまでの絶食期間が非常に長くなっている。温暖化が今のペースで進めば80年後までに絶滅すると予想されている。