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オーストラリア 「ケアンズ ~ マリーバ ~ チラゴー」
ケアンズ市内・・・ 天の川は全く見えない、肉眼では4等星まで見える。オーストラリアでも光害があれば同じ。
マリーバ郊外(青色の地域)・・・ 冬の天の川、大マゼラン、小マゼラン すべて見える。ケアンズの光害の光芒が見える。金星が昇ってくるとサーチライトのように明るい。
チラゴー・・・とにかく驚きの星空☆肉眼でも、写真撮影したような天の川の姿が見れる。地平線ギリギリの 小マゼランが見える。天の川による影が見れる。黄道光が明るく見えて邪魔。M33も中高度で見える。金星は光害である。


ボートルスケールが"1"のチラゴー
アメリカのアマチュア天文家ジョン・E.ボートルによって、スカイ&テレスコープ誌2001年2月号に公表されました。ボートル・スケールは、地球上で最も暗い夜空であるクラス1から都市中心部のクラス9までの9段階で示され、肉眼で見ることができる星の明るさ(NELM)の目安にもなります。これは、大気の透明度は考慮されていませんので、日本の夏場のように湿度が高い時期は、スケールは低下します。
ボートルスケールが"1"のチラゴーの風景・・・ チラゴーの人口は100人程度。晴天率も乾季は極めて高く、新月前後は毎夜、宇宙空間にいるような星空に包まれます。透明度は空気が乾燥しており、日中の空はコバルトブルー、日本だと高山に登らないと見られない空です。天体写真のような天の川が肉眼で見える、天の川の光による影ができる、肉眼が双眼鏡になったように星がみえる、双眼鏡で見ると視野が星で埋め尽くされかえって使いにくい、こんな経験ができるのが、ボートルスケール" 1 " の夜空です。現在の日本では、普通の田舎の空でボートルスケール4、標高の高い星空の名所でボートルスケール3、という状況で、年々悪くなっています。

| ボートルスケール | 場所の状況 肉眼極限等級 (視力1.5の場合、視力の低下とともに等級も下がる) |
| 夜空の見え方 (視力1.5の場合、視力の低下とともに等級も下がる) | |
| 1 | 優れた光害フリーの土地 オーストラリア チラゴー 7.6 ~ 8.0 |
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| 2 | 代表的な真に空が暗い土地 北海道北部・東部 北海道大雪山系 菅野温泉 7.1 ~ 7.5 |
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| 3 | 田舎の空 北海道遠軽町安国 (透明度が良い時) 6.6 ~ 7.0 |
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| 4 | 田舎と郊外の境 オーストラリア マリーバ 木曽駒ヶ岳 千畳敷カール 6.1 ~ 6.5 |
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| 5 | 郊外の空 長野県安曇野 乗鞍岳 バス終点2700m 5.6 ~ 6.0 |
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| 6 | 明るい郊外の空 1970年代前半の札幌市北区 5.1 ~ 5.5 |
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| 7 | 郊外と都市部の境 現在の札幌市北区 スラウェシ島 パル (すごい湿度のため光害が増幅されている) 4.6 ~ 5.0 |
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| 8 | 都市部の空 4.1 ~ 4.5 |
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| 9 | 都心中心部の空 東京23区の周辺地域 3.5 ~ 4.0 |
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| 10 独自に追加 | 大都市中心部の空 自然教育園 3.0 ~ 3.5 |
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肉眼や望遠鏡で、何等級まで見えるか
ボートルスケール1 レベルの星空
撮影地に着いた直後は、夜空の背景はまさに漆黒で、地上も懐中電灯が無いと何も見えない状況ですが、目が暗闇に慣れてくると、非常にうっすらと人影が見えてきます。この状態になると、地面に置いた白い紙の上に手をかざすと、なんと手のひらの影が、白い紙にうっすらと見えます!!
この影の光源は何? 見上げると・・・ 日本の星空しか見てこなかった人間には信じられないような銀河の姿が・・・ 日本だと30秒くらい露出で撮影された白黒写真の銀河です。

南十字星からエータカリーナ星雲付近

オメガ星団付近

さそり座頭部付近

らせん星雲

オリオン座に飛び込んだ ペルセウス流星群

ボートルスケール3 レベルの星空


