キリストがベツレヘムで誕生した直後、東の国で誰も見たことがない星が西の空に
イエス・キリストが生まれたときに見えたとされる「ベツレヘムの星」。これは紀元前7年に起きた「木星と土星の会合」であるとされる説があるそうです。とすれば、その時以上に、ベツレヘムの星っぽい、今回の「木星と土星のクリスマス時期の会合」。西北西の空に見える十字架とセットで、是非眺めてみましょう。
このベツレヘムの星の正体を、木星と土星のBC7年の会合であると説明したのは、あのヨハネス・ケプラーです。ケプラーの持つ惑星軌道のデータと計算力をもって初めて当時の惑星の位置が計算できたのです。BC7年の木星と土星の会合の観測記録があったわけではありません、あくまでもケプラーが計算で「発見」したのです。
BC7年の会合は「うお座」で起こった3連会合
これぞ救世主の降誕にふさわしい条件です。うお座は、イエスの時代に歳差現象によって天の基準点である春分点がやってきた星座で、魚はイエスのシンボルになっています。ここで「魚」というのは、「イエス・キリスト、神の子、救世主」の頭文字を並べると、ギリシア語の「魚 (ΙΧΘΥΣ)(IKTHUS) 」という語に一致するからで、キリスト信仰の象徴でした。初期キリスト教のシンボルは、十字架ではなく、魚だったのです。
3連会合という現象は100年か200年に1度しか起こらない相当珍しいものです。ましてや、うお座で3連会合ということになると、条件としてこれを満たすことは数十倍厳しいことになります。事実、イエス生誕の頃以来、現在まで、うお座での3連会合は、BC7年と967年の2回しか起こっていません。