虫たちに恐れられるオニヤンマ
動体視力の高さ
オニヤンマは体長100mm前後ある日本最大のトンボです。北海道から沖縄島まで広く分布しており、綺麗な小川など水辺に生息しています。
“強さ”の秘密のひとつに動体視力の高さがあります。緑色のぎょろっとした大きな目は「複眼」と呼ばれ、約2万個の小さな目が集まっています。
このひとつひとつの目が敏感に反応し、周囲のほとんどを捉える視野の広さで周りの飛ぶ虫を見つけるのです。
強靭な顎
オニヤンマは肉食性で、ハエやアブ、蛾、蜂などの飛んでいる虫を空中で捕食します。1日に体重の10%の餌を食べると言われています。
顎の力が強く、人間が咬まれると出血するほどです。この大きな顎でセミさえも捕食します。
優れた飛行能力
オニヤンマは4枚の翅をたくみに使う飛行の名人です。からだにあしを密着させ、空中停止や急旋回もお手の物。
飛行スピードは時速約60km以上。捕食対象のスズメバチの飛行速度は時速約20~30kmであるため、簡単に追いつかれてしまいます。
速さと技術を兼ね備えているオニヤンマに虫たちが寄ってこないのも理解できます。ちなみにオニヤンマはまっすぐに飛ぶので、虫取り網で捕まえる際は、進行方向に網があると捕まりやすいです。
オニヤンマが減少傾向
オニヤンマは減少傾向にあります。その原因は都市開発や家庭用排水などによる水質の汚染によって、生息地が奪われてしまっていること。
オニヤンマの幼虫「ヤゴ」は、3~4年間水中で過ごすため、水質の変化は命に関わります。
防虫効果がある オニヤンマ君
- 「見える範囲で効果あり」と判断。
- ただし、「虫から見えないと効果なし」。
- 蚊
- アブ
- ハエ
- 蜂
- クモ