地球全体の平均の3倍のスピードで温暖化が進行
地球温暖化に伴い、直近5年(2017~2021年)平均の北極海の海氷域面積は、1979〜1983年の5年間の平均と比べて約280万km2も減少しています。
これは日本の国土面積(約38万km2)の7倍以上です。
減少傾向にある北極域の海氷域面積は、2012年9月には過去最小の約318万km2を記録。記録的な高温となった2020年9月も、観測史上2番目に小さい約355万km2を記録しています。
雪は太陽光を10〜20%しか吸収しないのに対し、水は90%も吸収します。つまり、北極海の海氷が減ると、太陽熱の反射が弱まるので、北極の温暖化はもちろん、地球全体の温暖化をさらに加速化させてしまいます。
北極の氷が完全に消失すれば、地球全体の温暖化は2倍のスピードで悪化するという報告もあります。
有効な気候変動対策がとられなかった場合、今世紀半ばまでに、9月の北極域の海氷がほぼ消失
北半球の氷や雪は、21世紀の間、減少し続けると予測されており、有効な気候変動対策がとられなかった場合、今世紀半ばまでに、9月の北極域の海氷がほぼ消失する可能性が高い。