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北極圏での気温38度「史上最高」に公式認定
世界気象機関(WMO)は14日、ロシアのシベリア地方で昨年6月に観測された気温38度が、北極圏での観測史上最高の気温だったと公式に認定されました。
今年2021年も熱波
シベリアの農家は熱波から作物を守るための対策に追われています。北極圏でさえも気温が30度台に突入しています。シベリアのベルホヤンスクにある気象観測所は2020年6月20日に38度を記録し、北極圏北部の観測史上最高に達したことを世界気象機関(WMO)が確認する見通しです。この町の例年の6月の平均最高気温が20℃であるのと比べると、かなり高いですね。北極の気温は2010年代だけでも0.75℃上昇しており、地球のほかの場所よりも温暖化の速度がはるかに速いです。気候関連の現行の政策や公約が遵守されるとしても、2100年には地球の気温は2℃上昇すると考えられる。そして、北極の気温は年平均で4℃上昇する可能性があります。
2020年 世界の寒極で熱波 北極圏の最高気温
ロシア・シベリアの北部に「世界の寒極」と呼ばれる町、ベルホヤンスクがあります。これまでの最低気温記録は氷点下67.8℃と、冬季にはものすごい寒さが襲います。この町の最高気温が20日(土)、38.0℃まで上昇しました。最高気温の平均値を16℃も上回っています。シベリアでは先週から熱波が続いており、12日(金)から右肩上がりで気温が上昇し、17日(水)からは連日30℃を超える暑さとなっています。ベルホヤンスクでは24日(水)頃にかけても、30℃半ばの高温が予想されています。
溶ける永久凍土 シベリア 熱波🌞 気温38度🥵 眠っていた「病原菌」の復活も
シベリアなどの高緯度の地域では、地球全体の平均に比べ倍以上の速さで気温上昇が進行しています。ロシアはその国土の3分の2が永久凍土の上にあり、この町では永久凍土が解けた影響で6割の建物が変形したともいわれています。
病原菌の復活
永久凍土の融解で、長い間眠っていた病原菌が目覚めるという、恐ろしい事実も報告されています。2016年シベリアで2,000頭ものトナカイが死亡、そのあと人にも感染して、少年1人が亡くなるというニュースがありました。どうやらその理由は、70年前に炭疽菌に感染した動物の埋葬地の氷が解けたことにあるようです。そこに付着していた病原菌がトナカイに移り、その後トナカイを食べた人にも移ったと見られています。