目次
- 1 月を周回した無人宇宙船が地球に帰還 12月12日 02:45
- 2 地球への帰還は12月11日の予定 米東海岸のサンディエゴ近くの太平洋に着水
- 3 月を周回中
- 4 月宇宙船、最遠記録41万キロ先、無人飛行試験中
- 5 宇宙船「オリオン」 日本時間の21日午後10時頃、月からおよそ130キロの地点に最接近
- 6 ダミー人形の「Moonikin Campos」船長
- 7 打ち上げ3日目 月へ飛行中
- 8 打ち上げ9時間後 アルテミス I オリオン カプセルから見た地球の様子
- 9 Artemis I Updates
- 10 ミッション期間は25日11時間36分(11月16日打ち上げ)
- 11 打ち上げ成功
- 12 いよいよ 半世紀ぶりの有人月面探査に向けた第一歩となる歴史的なアルテミス1ミッション
- 13 いよいよ11月16日打ち上げ
- 14 2022年11月14日の打ち上げ
- 15 打ち上げは9月28日を目指すとのこと
- 16 日本時間9月4日午前3時17分に打ち上げ
- 17 2024年までに「最初の女性を、次の男性を」月面に着陸
月を周回した無人宇宙船が地球に帰還 12月12日 02:45
地球への帰還は12月11日の予定 米東海岸のサンディエゴ近くの太平洋に着水
月を周回中
- 21日には月面から約130キロの距離にまで接近
- 26日には1970年のアポロ13号がつくった有人宇宙船の地球から最も遠い距離までの飛行記録を塗り替え
- 28日にはオリオンの飛行計画で地球から最も離れた場所に到着 地球から約43万5千キロ離れた場所に到着
月宇宙船、最遠記録41万キロ先、無人飛行試験中
宇宙船「オリオン」 日本時間の21日午後10時頃、月からおよそ130キロの地点に最接近
最接近した月の向こうに、小さな青い地球がとらえられています。 「オリオン」は月を周回したあと、地球を目指して来月11日にカリフォルニア沖の太平洋に着水する予定です。
ダミー人形の「Moonikin Campos」船長
打ち上げ3日目 月へ飛行中
打ち上げ9時間後 アルテミス I オリオン カプセルから見た地球の様子
月へ向かいました。地球が小さくなっています。
Artemis I Updates
アルテミス1で、オリオン宇宙船は地球から最大で約48万kmまで離れます。地球と月の平均距離は38万4400kmですから、それよりかなり遠いところまで離れることになります。ちなみにアポロ計画で最も地球から離れたのは、トラブル発生のため月面着陸せず地球へ帰還したアポロ13号の40万170kmでした。オリオン宇宙船は飛行11日目(11月26日)にアポロ13号の記録をこえ、飛行13日目(11月28日)に地球から最も遠いところに到達します。
ミッション期間は25日11時間36分(11月16日打ち上げ)
① SLSは11月16日1時47分44秒(アメリカ東部標準時、日本時間15時47分44秒)にリフトオフ
② 2分12秒後に固体ロケットブースター(SRB)を分離、3分11秒後にサービスモジュールのフェアリング、3分16秒後に緊急脱出システム(LAS)を投棄
③ 8分3秒後にコアステージ(1段目)のメインエンジンを停止し、その12秒後にコアステージを分離
➃ 地球の周回軌道に乗る
⑤ 打ち上げ18分9秒後からオリオン宇宙船の太陽電池アレイを展開開始
⑥ その後、2段目のICPS(Interim Cryogenic Propulsion Stage)により大きな推力が与えられ、地球の軌道を離れ月へ向かう
⑦ 打ち上げから1時間57分36秒後に、オリオン宇宙船とICPSが分離。その後、月へ向かうときにはESA(ヨーロッパ宇宙機関)が提供するサービスモジュールによってメイン推進システムと電力が供給。
オリオン宇宙船は今回、月を周回する「DRO(Distant Retrograde Orbit)」と呼ばれる軌道に投入されます。「Distant」は月面からの距離が遠いこと、「Retrograde」は月の公転方向と逆行することを意味しています。DROでは、少ない燃料で安定した状態を維持することができます。
⑧ 飛行6日目(11月21日)、オリオン宇宙船はDROへの移行を開始
⑨ 月面に最接近
➉ 月の引力を利用してDROへ入る(飛行10日目[11月25日])
⑪ DROを飛行
⑫ オリオン宇宙船は飛行16日目(12月1日)にDROを離脱
⑬ 飛行20日目(12月5日)には再び月面に接近し、適切なタイミングでサービスモジュールのエンジンを再点火して月の重力を利用しつつ地球へ向かう
⑭ 地球へ飛行
⑮ 飛行26日目(12月11日)、クルーモジュールがサービスモジュールから分離
⑯ 地球の大気圏に再突入
⑰ パラシュートを使って降下していき太平洋へ着水
打ち上げ成功
いよいよ 半世紀ぶりの有人月面探査に向けた第一歩となる歴史的なアルテミス1ミッション
いよいよ11月16日打ち上げ
15時4分(米国東部標準時同日1時4分)から2時間のウィンドウ内に実施。オリオンは12月11日に地球へ帰還する予定。
2022年11月14日の打ち上げ
ハリケーン「Nicole(ニコル)」がフロリダ半島に接近しつつあったことから、2日後の16日まで延期
打ち上げは9月28日を目指すとのこと
ハリケーン「Ian(イアン)」の接近を受けて打ち上げ延期を決定し、SLS初号機とオリオンを39B射点からロケット組立棟(VAB)へ退避
日本時間9月4日午前3時17分に打ち上げ
ロケットの燃料となる液体水素の燃料漏れが検出され、再延期 ⇒ 一部の配管で断続的に発生した液体水素漏れを止めることができず、再び延期
2024年までに「最初の女性を、次の男性を」月面に着陸
「アルテミス計画」とは、1972年のアポロ17号以来、再び人類を月面に送り、長期滞在できる拠点を建設し、飲み水や燃料となる水などの資源を開発する計画です。
アルテミス1号 打ち上げ延期
2022年8月29日、日本時間の21時33分にアメリカ合衆国のフロリダ州にある、NASAのケネディ宇宙センター内にあるLC-39B発射台から打ち上げられる予定でしたが、当日になって、エンジンの技術的な問題が発覚し、打ち上げがキャンセルされ延期となりました。今回のミッションでは月周回軌道への到達、6日間の月周回後、地球帰還までの安全性を検証することが目的となっています。⇒ SLSのコアステージ(第1段)に4基搭載されている液体燃料ロケットエンジン「RS-25」の1基を始動前の目標温度まで冷却できなかったために延期
NASAが開発した新型ロケット「SLS」(スペースローンチシステム)の初号機は、有人月面探査計画「アルテミス」最初のミッション「アルテミス1」に用いられる機体です。アルテミス1はSLSおよびNASAの新型宇宙船「Orion(オリオン)」の無人飛行試験にあたるミッションで、オリオンは月周辺を飛行した後、打ち上げから4~6週間後に地球へ帰還します。
- ロケットには、JAXA(=宇宙航空研究開発機構)が開発した超小型の月面着陸機「OMOTENASHI」と、月探査機「EQUULEUS」も搭載されます。
- 宇宙船「オリオン」には、宇宙飛行士の代わりに3体のマネキンがのせられ、ミッション中の加速度や振動、放射線被ばく量を測定します。
- 月からの帰還の際は、地球近くにあるISS(国際宇宙ステーション)から帰還する時よりも、はるかに高い高度から大気圏に突入することになるため、宇宙船「オリオン」が高速や高熱に耐えられるかを確認します。
- ミッションは1か月あまりにわたって行われ、宇宙船は10月10日にカリフォルニア沖の大西洋に着水する予定です。
アルテミス2号
アルテミス1の次に予定されているミッション「アルテミス2」(2024年予定)ではまだ着陸は行われませんが、オリオンには宇宙飛行士が搭乗して、月周辺を飛行した後に地球へ帰還します。
アルテミス3号
その次のミッション「アルテミス3」(2025年予定)では、いよいよ半世紀ぶりに人間が月面へ降り立つことになります。