2022年9月15日 湖畔染める赤いじゅうたん
オホーツク海に近い北海道網走市の能取湖畔で、塩分の多い湿地帯に生える一年草アッケシソウが真っ赤に色づき、見頃を迎えています。夏は緑色ですが、9~10月に茎や枝が赤くなることから「サンゴ草」と呼ばれています。
アッケシソウの季節がきました
網走市街の北に広がる能取湖は、オホーツク海と通じる海水湖。能取湖の南畔、卯原内あたり一帯には、8月下旬〜9月中旬頃、サンゴ草が美しく色づきます(能取湖卯原内サンゴ草群落)。サンゴ草は、アッケシソウという高さ15cm〜30cmの一年草。本物のサンゴに似ていることから、サンゴ草と呼ばれています。サンゴ草は、ヨーロッパ、アジア、北アメリカなどの寒帯地域に広範囲に分布するアカザ科に属する一年性草本です。塩分を含んだ汽水湖の海岸に茂る塩生植物で、日本では明治24年に厚岸湖のカキ島で北海道大学の宮部金吾が発見し、アッケシソウと命名しました。野付半島、温根沼、風蓮湖、濤沸湖、能取湖、サロマ湖、コムケ湖などでも生育しています。