発生からわずか39時間でカテゴリー5の スーパー・タイフーンへ
台風は平年よりも高い海水温の領域を通過しながら急速に発達し、7日18時には、同時刻までの24時間での気圧低下77hPaを記録。発生からわずか39時間で中心気圧915hPaとなり、猛烈な勢力に発達しました。10月12日18時に強い勢力になり、同日19時前に大型で強い勢力で静岡県伊豆半島に上陸しました。上陸直前の中心気圧は955hPa、最大風速は40m/sで、その後は関東地方と福島県を縦断し、13日12時に三陸沖でやっと温帯低気圧に変わりました。なお、この台風から変わった温帯低気圧は10月14日前後にベーリング海付近で急速に発達し、中心気圧は952hPaに達しました。台風19号の特徴としては、発生後まもなく猛烈な勢力に発達し、その後北上しても大きくは勢力が弱まらず、本州に接近するまで非常に強い勢力を保ったままであったことが挙げられます。その要因として、発生後初期には海面水温30℃以上(平年比+1℃以上)の海域を進み、日本のすぐ南の海面水温も27℃以上と平年より1℃から2℃高く、エネルギー源となる水蒸気を多く取り込んだこと、また乾燥した空気などの台風の勢力を弱める要因も小さかったことが挙げられます。
上陸しても、台風の渦巻きが崩れなかったため、山脈に台風の雨雲がぶつかり続け、広範囲で大変な大雨となりました。
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1時間降水量
- 95.0 mm: 普代(岩手県、13日1時54分まで)
- 93.5 mm: 小本(岩手県、13日1時55分まで)
- 85.0 mm: 箱根(神奈川県、12日19時21分まで)
- 84.5 mm: 宮古(岩手県、13日1時21分まで)
- 81.5 mm: 丹沢湖(神奈川県、12日19時52分まで)
- 80.5 mm: 筆甫(宮城県、12日20時30分まで)
- 77.5 mm: 山田(岩手県、13日0時59分まで)
- 75.0 mm: 梅ケ島(静岡県、12日17時55分まで)
- 71.0 mm: 久慈(岩手県、13日1時43分まで)
- 70.5 mm: 今市(栃木県、12日18時39分まで)
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24時間降水量
- 942.5 mm: 箱根(神奈川県、12日21時00分まで)
- 717.5 mm: 湯ケ島(静岡県、12日18時50分まで)
- 647.5 mm: 浦山(埼玉県、12日22時00分まで)
- 627.0 mm: 小沢(東京都、12日21時20分まで)
- 613.5 mm: 梅ケ島(静岡県、12日20時00分まで)
- 604.5 mm: 相模湖(神奈川県、12日21時20分まで)
- 588.0 mm: 筆甫(宮城県、13日3時50分まで)
- 587.0 mm: ときがわ(埼玉県、12日22時10分まで)
- 580.0 mm: 小河内(東京都、12日21時20分まで)
- 561.5 mm: 三峰(埼玉県、12日21時40分まで)
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最大瞬間風速
- 44.8 m/s: 神津島(東京都、12日15時15分)
- 43.8 m/s: 江戸川臨海(東京都、12日21時17分)
- 43.8 m/s: 横浜(神奈川県、12日20時32分)
- 42.7 m/s: 羽田(東京都、12日21時04分)
- 42.2 m/s: 三宅坪田(東京都、12日17時16分)
- 41.5 m/s: 東京(東京都、12日21時14分)
- 40.3 m/s: 千葉(千葉県、12日21時20分)