皆既月食中の色 火山噴火の影響

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皆既月食中の色 火山噴火の影響

1982年12月30日の皆既月食は皆既中にほとんど見えず

通常の皆既月食ですと、皆既中は赤胴色で見えます。ところが、非常に大きな火山活動があったあとには、しばしば皆既月食中の月が暗く黒っぽく見えることがあります。火山灰や火山噴出ガスが成層圏(地上約15km以上)にまで達するような大きな火山活動が起こると、大気中に火山灰や噴出ガスから生成される小さなチリが長い間浮かんで漂います。このチリによって、大気を通り抜けられる光が少なくなるため、皆既中の月が暗くなると考えられています。1982年12月30日に起こった皆既月食は皆既中、真っ暗になり月がほとんど見られませんでした。望遠鏡で見ても赤い色は見えず、灰色だったという記憶が残っています。これは1982年春に噴火したメキシコのエルチチョン火山の火山灰等が成層圏に達し、影響をおよぼしたためと考えられています。

1993年6月4日の皆既月食もかなり暗いものでした

こちらの場合は、1991年6月、フィリピンにあるピナツボ火山が大噴火を起こし、長く漂った火山灰等の影響が2年後にまで残ったためと推測されています。エル・チチョンは標高1350mの無名の火山でしたが,このときの噴火で160名もの犠牲者を出し、世に知られることになりました。多量の噴煙は高さ38kmにまで吹き上げられ,噴煙が達した高さに関して言えば,この噴火は過去70年間で最大のものでした。噴煙は,成層圏の風に乗って赤道から北緯30度あたりまでの上空をリング状に取り巻き,噴火から約3ヶ月後の7月6日にアメリカ大陸で起こった月食を異常に暗いものにしました。この頃の夕焼けや朝焼けがやけに赤かったことも印象的でした。それが、噴火から9ヶ月近くも経った12月の月食にまで影響を及ぼしました。

皆既中の月面の明るさの指標

ダンジョンスケールというものがあり、皆既中の色と明るさを肉眼で見て判定します。

0 きわめて暗い。肉眼でほとんど見えない。   ---------- 1982年12月30日の皆既月食
1 暗い。灰色・褐色。表面模様の識別が困難。---------  1993年6月4日の皆既月食
2 暗赤色・錆色。本影付近かなり暗い。
3 レンガ色。本影縁は明灰色・黄色。
4 明るい。赤銅色・オレンジ色。本影・半影の境界域が青みがかる。

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