宇宙ステーション今年中に完成へ
6月5日 完成へ最終段階の作業
宇宙飛行士は半年間にわたって宇宙ステーションに滞在し、今後打ち上げられる2つの実験施設を基幹施設に連結させるなど、今年中の宇宙ステーションの完成に向けて最終段階の作業を進めることになっています。
7月と10月に実験施設「問天」と「夢天」をそれぞれ打ち上げ、中核部分と連結させることで、ステーションが完成する。
中国が天宮計画で建設中の宇宙ステーション
コアモジュール「天和」、2つの実験モジュール「問天」 と「夢天」、無人補給船「天舟」といった構成となっている。
天和
天和コアモジュール(CCM)は、最大3人の宇宙飛行士の居住と、宇宙ステーションの誘導、航行、方向制御などに対応している中心モジュール。また、宇宙ステーション全体の電気系統、推進システム、生命維持システムもこのモジュールが中心となっています。モジュールは居住区、サービス区、ドッキングポートの3つのエリアに分かれており、居住区には、キッチンやトイレ、火器管制装置、大気処理・制御装置、コンピュータ、科学実験装置、北京の地上管制との通信装置などが設置されています。サービス区には、カナダアーム式のロボットアームが収納されています。
打ち上げ日時 (UTC) | 打ち上げロケット | 全長 | 直径 | 重量 |
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2021年4月29日, 03:23:15[8] | 長征5B | 16.6m | 4.2m | 22,600kg |
夢天
夢天は2つ打ち上げられる実験モジュールの1つであり、後に打ち上げられます。補給や機材運搬に用いる専用のエアロックを備えています。
問天
問天は2つ打ち上げられる実験モジュールの1つであり、先に打ち上げられます。宇宙ステーションの制御・管理機能を持ち、天和コアモジュールのバックアップとしても機能します。中国宇宙ステーションで2つ目のエアロックとロボットアームを備えており、エアロックは主に宇宙遊泳に使用されます。
巡天
巡天は現在開発中の2024年に打ち上げが予定される宇宙望遠鏡です。直径2メートルの主鏡と2.5ギガピクセルのカメラを搭載し、ハッブル宇宙望遠鏡の300倍の視野を持つとされており、10年間で全天の40%を撮影することが期待されています。また、天宮宇宙ステーションと同一の軌道に設置され、修復等を行う際には天宮宇宙ステーションとのドッキングが可能とされています。