目の前に広がる自然が、何らかの出来事をきっかけに突発的かつ劇的に変化
いま自然生態系のバランスを維持する仕組みが壊れ始め、レジームシフトといわれる現象が起きています。レジームシフトとは、目の前に広がる昨日までと何ら変わりのない自然が、何らかの出来事をきっかけに突発的かつ劇的に変化することです。このレジームシフトの背後にあるのは、生息地の破壊や環境汚染、気候変動、生物の絶滅など人間活動によるものです。人間活動によって生態系にそもそも備わっていたはずの自己修復能力が失われると、そこに僅かなきかっけが与えられるだけで、崩壊への一途を辿ります。さらに、一度レジームシフトによって失われてしまった自然生態系は、環境条件を改善した場合にも回復することは難しく、崩壊後の対処も困難であるという側面があります。
函館沖 イカが見えなくなった
5~6年前までは、例年並みに獲れていたイカが、激減してしまいました。スルメイカの来遊ルートが、日本沿岸の北上から、ロシア沿海地方へ移ってしまいました。地球温暖化による海水温の上昇が影響している可能性があります。