大暖冬の影響で、今春のソメイヨシノは、今朝開花していました。1本の木で10輪ほど開花していました。昨年より10日早い開花です。
近年のサクラ開花の早さは異常事態と思えるものです。
戦後初の大寒冬であった1983年から1984年の冬が終わった、1984年の開花日は4月11日でした。この後、温かい冬が増えて2013年以降は毎年開花が早い傾向が続いています。
桜前線という言葉は最近聞かなくなりました。開花に必要なのは暖かさだけでなく、一定期間の寒さが必要です。桜は前年の夏に花芽を形成し、葉が青々と茂る夏〜秋にかけて休眠に入ります。そして秋〜冬に落葉し、冬に一定期間低温にさらされると、花芽は眠りから覚めて開花の準備を始めます。これが、休眠打破というものです。そして春に気温が上昇すると花芽が一気に成長をし、開花に至ります。最近、鹿児島付近の桜が遅くなっているのは、「冬場の一定の低温」が十分ではないため、眠りから覚めることが鈍くなっているためです。