温暖化で生息域を北へ広げているヒョウモン蝶
あまり見かけなくなりましたが、都会で最も見られるヒョウモン蝶です。元々は南方系の蝶ですが、1990年代頃から徐々に分布を北へ広げており、現在では中部地方や関東地方で最も普通に見られるヒョウモンチョウ類の蝶となりました。ツマグロヒョウモンの幼虫はパンジーなどのスミレ類の葉を食べます。
ツマグロヒョウモンは♂と♀で模様が異なる蝶です。♂は翅の先端に黒い模様がありませんが、♀は黒色の模様があります。また、♂よりも♀の方が大きいのも特徴です。
ツマグロヒョウモンの♀によく似た模様の蝶として、カバマダラという蝶がいます。カバマダラは胴体に毒を持つ蝶で、天敵である鳥からの捕食を防いでいます。ツマグロヒョウモンは胴体に毒を持っていませんが、カバマダラに擬態することで、鳥からの捕食を防いでいるそうです。