アカボシゴマダラ蝶　夏型

中国大陸由来の蝶

アカボシゴマダラは，日本では奄美諸島だけにすむ憧れの珍種でした。ところが1995年には埼玉県で，98年以降神奈川県で奄美の亜種(固有亜種)とは異なる特徴を持った，中国大陸亜種が採集されるようになりました。95年に埼玉県で発生したものは間もなく消滅しましたが，神奈川県で発見されたものはその後分布を拡大し，2010年までに東京都や埼玉県の平野部を手中にし，2015年時点で関東全都県，福島県，静岡県，山梨県，長野県にまで達しています。飛び離れて西日本でも確認されています。夏型成虫は後翅後部に赤い斑紋を持つが，春型は赤い斑紋を持たず，黒色部分が少なく全体に白っぽく見えます（特に雌）。