宇宙で発電した電気を、地球へ無線で送る
宇宙太陽光発電は、宇宙空間で太陽光を使って発電し、その電力をマイクロ波などに変えて地上へ送る構想です。

宇宙空間では昼夜や天候の影響を受けず、年間を通じて安定した太陽エネルギーを得ることができます。宇宙での太陽光利用効率は地上の太陽光発電の約10倍ともされており、CO₂を排出しないクリーン電源として大きな可能性を秘めています。
ただし、実用化には大きな壁があります。宇宙で電気をつくるだけでなく、その電気を狙った場所へ正確に届ける必要があるからです。そこで重要になるのが、マイクロ波のビームを高精度に制御する技術です。

OHISAMAは、低高度地球軌道から地上へマイクロ波で電力を送るための技術を試す小型実証衛星
JAXAによると、OHISAMAでは主に、太陽電池とアンテナを一体化したシステムの検証、長距離ビーム制御、送電エネルギーの評価、宇宙機同士の無線送電、さらに大電力マイクロ波が電離層に与える影響の計測などが計画されています。
実験では、衛星から地上へ5.8GHz帯のマイクロ波を放射、地上側からはSバンドのパイロット信号を送り、衛星はその信号を手がかりにマイクロ波ビームの方向を制御します。地上では受信機群や大型パラボラアンテナを使い、ビームの届き方や受け取った電力を測定します。
また、衛星から小型の放出プローブを出し、衛星とプローブの間で無線送電を行う世界初の実験も予定されています。

